2008年07月07日

漂白したら変色したワイシャツ

実は先日、白無地のワイシャツの襟の黄ばみを綺麗にする目的で熱湯漂白をしたら
襟がオレンジに変色したとのご報告を頂きました。

実際にトライして下さいました事を大変うれしく思います。
有難う御座います。

そして、綺麗にするつもりの作業なのに、予期せぬ事が目の前に起こったのでさぞかしビックリなさったのではないでしょうか。

綺麗になった」の報告は勿論嬉しいです。

でも、あんまり綺麗にならなかった!って報告があれば、今後同じ様な素材のアイテムを使って作業し、このブログでフォローしたいと思っています。

トライしてみた方はお気軽にメールや電話で私に教えてください。

さて・・・

漂白剤に反応して変色してしまうケースはごく稀にあります。

ワイシャツの素材は綿&ポリだったそうです。


実際にお客様の作業内容の詳細は以下の様になっています。


・マジックリンの原液を襟にかける。

・ワイドハイターの原液をかける。
 この時点で襟がオレンジに変色

・慌てて流水で濯いだら、オレンジ色が薄くなる。

・キッチンハイターをかける
 また、オレンジ色が濃くなる

・この時点でビックリして地元のクリーニング屋さんに電話されたそうです。
  このクリーニング屋さんは私もよく知ってる方でして的確なアドバイスをしてくれています。

・ハイドロハイター(40度)で2時間放置。
  襟のオレンジ色は薄くなったが、背中にもオレンジが移染

・もう1度ハイドロハイター(常温)2時間放置。
 オレンジ色は綺麗に取り除けた。
    
・粉石鹸(アタック)で通常洗濯。


この一連の作業で登場する漂白剤は3種類あります。

まず、最初に使ったのは「酸素系の漂白剤」ワイドハイター

次は「塩素系の漂白剤」キッチンハイター

最後に「還元性の漂白剤」ハイドロハイター

全て、用途に応じて使い分けをしてるのがプロのクリーニング屋ですが、一般のご家庭では「還元性漂白剤」のハイドロハイターなんて知らない人が多いでしょう。

覚える必要もありませんし、買う必要もありません。

単純に衣類には酸素系漂白剤のワイドハイター

台所で使う食器やまな板には塩素系漂白剤のキッチンハイター

そう覚えて頂ければOKです。


最初にワイドハイターをかけた際にオレンジに変色。

漂白力をアップさせる目的で熱湯をかける前に変色しているとの事です。

スグに流水で濯いだのは大正解です。

熱湯漂白の際には、衣類から目を離さないで下さい。

ちょっとでも、地色が変色したって思ったらスグに流水で濯いで、完全に漂白剤を除去してください。

漂白剤をかけた時の様子をまるで手品のように!とお客様は教えてくれたのが印象的でした。

白無地がオレンジに変色したとの事ですので、そりゃビックリするでしょう。

ちなみに私も漂白をした事で、オレンジや赤や黄色に変色した経験があります。


ワイシャツの場合、襟やカフスや前立てに入ってる芯地が変色するケースが多いです。

ちなみに、先週末にこのブログでご紹介したコーヒーの染み抜きで紹介したシャツも熱湯漂白で同じ作業をしていますが、、全く変色はしませんでした。

お客様はスグに流水でワイドハイターを濯いだらオレンジが薄くなったと教えてくれました。

この薄くなった!って変化がとても大事です。

更に念入りに大量の水を使って濯いで「もみ洗い」をするともっと薄くなったかもしれませんね。

そして、かなり薄くなった状態で通常洗濯をすればオレンジの変色は消えてしまった可能性もあります。


次にお客様は塩素系の漂白剤を使っています。
独特の臭いがする漂白剤です。

襟のオレンジの変色を白くする目的で、取り出したキッチンハイター!

このキッチンハイターの主な成分は次亜塩素酸ナトリウム」です。

キッチンハイターの容器には「混ぜるな危険」と書いてあると共に「衣類には使わないで下さい」と明記してあります。

え?使えないの?って言われば、「使えない事もない」です。

でも、使いにくいと思いますし、リスクも増えて実際にトラブルも多いです。

出来れば使わないで欲しいです。

このキッチンハイター

うっかり、着てる服に原液がはねて付いたりすると、見事に色が抜けます。

綿素材なんか一発ですよ。

そんな風に強力な漂白力がある事をお客様は知ってるたのでしょう。

だから、オレンジに変色した襟にかけたんだと思います。

結果は白く綺麗にするどころか、逆効果で更にオレンジが濃くなってしまいました。


ちなみに、私も実験してみました。

わざと色柄物のシャツを使っています。
素材は綿100%です。

撮影場所は洗面化粧台です。
襟に塩素系の漂白剤をかけて、30秒後に撮影した動画がコチラ↓です。









見事に赤っぽく変色しています。

流水を短時間かけて濯いだ程度では、この赤みは消えません。


更に・・・・

この水で濯いだはずの襟を他の乾いた部分にくっ付けると、一瞬で赤く変色します。



この作業はあくまでも実験です。

けして、ご家庭では真似しないで下さい。

お客様のワイシャツも背中にオレンジが移染したとありますが、多分同じ原因でしょう。


コチラのお客様は実に良いクリーニング屋さんをお選びです。

困ったときに相談すると、的確な修正方法を教えて頂けるってのは心強いと思いますよ。

健康管理は、かかりつけのお医者さん。

衣類のメンテナンスも同じ様にかかりつけのプロのクリーニング屋さんがいると良いですね。


さて、変色を修正するために、ハイドロハイター(還元性漂白剤)の登場です。

こちらのお客様は自分で購入し、自分でトライして綺麗に出来ました。
素晴らしいです。

実は塩素系漂白剤が原因の変色トラブルの相談はとても多いです。

「綺麗になるから」そう思ってキッチンハイターに数時間「浸けこみ」したら真っ白なシャツやブラウスが黄ばんだ

凄くビックリな体験です。

実際にご相談を頂いた際には、還元漂白の話もするのですが、お客様本人でやるとなると、ちょっと現実的でないと判断する方が殆どです。

結果的に当店で修正作業をさせて頂いています。

この度は、私の投稿した熱湯漂白で思わぬ展開になり、ビックリさせてしまいました事を、遅ればせながらこの場でお詫び申し上げます。

通常のお洗濯で取れない染みや汚れを落とすって、とっても大変な事を実感してるのではないでしょうか。

その分、リスクも増えますし、場合によってはかなり面倒な事になる可能性もゼロじゃありません。

今回、白無地のワイシャツに酸素系漂白剤をかけただけで変色した!って実例は
あまりナーバスになる必要がないと言っていい「稀」な事例だとは思います。

私がもしお客様から、白無地のワイシャツの襟の黄ばみを落とすのにワイドハイターを使っても良いですか?って聞かれたら、良いですよって答えます。

が、もし今後同じ様な体験をした方はこの記事を思い出してください。

とにかく、熱湯漂白中には品物から目を離さない。

そして、地色の変化に気が付いたらスグに作業を中止して徹底的に濯いでください。

それで、改善出来ない場合はまず一度当店にご相談下さい。

自宅でハイドロを使いこなす奥様ってのも凄いですけど・・・


最後に元通りになった色柄のシャツです。

塩素系の漂白剤をかけた実験でも、柄は消えてません。

いくら自分のシャツでも消えたら困ります(笑)


漂白剤で変色したシャツの襟の修正



肝心な事を書き忘れていました。

お客様のワイシャツ。

襟の黄ばみを落としたくて熱湯漂白にチャレンジし、思わぬ展開から簡単なお洗濯の前処理が、とても手間のかかる事になってしまいました。

電話でアドバイスをして下さった、アバンス様。

本当に有難う御座います。

ハイドロハイターなんて聞いた事もないものを買うためにお出掛けし、
次回は何時使うかもわからないものを実際に購入したお客様。

私の予想では、かなりの「洗濯達人」ではないかと思います。

ご苦労なさったけど、結果的に元々の襟の黄ばみも綺麗になり、漂白剤で出来た黄ばみも消えたとのご報告を受けて、大変嬉しく思っています。

私自身も、大変良い勉強になりました。

有難う御座いました。


simitama_sentama at 00:00コメント(0) この記事をクリップ!
漂白剤での変色 

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